北朝鮮が9月9日に、5回目の核実験を行ったことが物議をかもしています。
これを受けて国連安全保障理事会の緊急会合で、北朝鮮に対してさらなる制裁を与える必要があるとの動きを見せました。
なぜ非難されることが分かっていて北朝鮮は核実験を繰り返し行うのでしょうか。
今回はその目的と、危惧されている日本へミサイルが落ちる可能性を説明していきます。
北朝鮮の核実験の目的は?
まず、なぜ今回の5回目の核実験を北朝鮮が行ったことが発覚したのかについて。
これは韓国の機関が、北朝鮮北部でマグニチュード5ほどの人工地震を感知し、その地域には北朝鮮の核実験場があるため、核実験が行われたのではないか、という推測のためだそう。
日本の機関でも同様に人工地震が感知されたため、ただの誤検知ではないということが分かっています。
また、9月9日は、朝鮮民主主義人民共和国の建国記念日にあたるため、北朝鮮がこの日のために準備していたという見方も。
ではなぜ、建国記念日という、国家にとって喜ばしい日に兵器の実験という物騒なことを行ったのでしょうか。
北朝鮮の目的はアメリカへのアピール?
北朝鮮が核兵器をはじめとする兵器の実験を繰り返すのはアメリカへのアピールと言われています。
というのも、アメリカは軍事業が発達していて、全貌こそ公表されていませんが、核兵器を所有しているのは以前から公表されています。
アメリカのほかにも、イギリスやロシアといった軍事業を盛んに行っている国へのけん制として兵器の実験を盛んに行っているようですね。
わざわざ北朝鮮が兵器実験を行ったとアピールするのは、他の国に経済制裁などを加えられても困窮することはない、という意思の表れだという声も上がっています。
普通であれば交易の制限などの経済制裁を加えられれば、物資が行き届かなくなるなど、国がやせ細っていくものですが、
北朝鮮は武力をアピールすることによって、経済制裁は我が国にとって問題はないし、戦うことだってできるという姿勢を見せています。
核兵器という強大な武器を操れるようになれば、アメリカなどの大国家とも対等な話し合いができるため、いち早く形にするため実験を行っているのではないでしょうか。
とてもざっくりといえば、他の国へのアピールということです。
もっとも、北朝鮮は国が不安定である(国民の不満などによる)との噂もありますから、軍事力を国民に見せつけることによって統制を図っているのかもしれませんね。
北朝鮮の弾道ミサイルによる日本への影響は?
ここで気になるのは、アメリカを意識して実験するということは、兵器が日本上空を通過するということです。
このとおり、しっかりと日本を通過します。
このことは、日本にとっても当然危機である、と言わざるを得ません。
以前にも話題になりましたが、北朝鮮のミサイルが日本に落ちることはあるのでしょうか。
2015年までのデータになりますが、日本に落ちる確率は「ほぼ0%」といえます。
その理由は、防衛システム「イージス弾道ミサイル防衛システム」にあります。
日本にミサイルが落ちない理由とは?
日本にミサイルが落ちない理由に「イージス弾道ミサイル防衛システム」があります。
ミサイルを撃ち落とすイメージとして以前から言われていたのは、「拳銃から放たれた銃弾を、銃弾で撃ち落とす」というイメージだったことから、かなり難しいのでは、という意見がありました。
しかし、ミサイルを撃ち落とす仕組みは、
「イージス艦が装備する防空システムであるイージスシステムにより、目標である弾道ミサイルは、
ブースト段階から人工衛星、地上レーダー、イージス艦のAN/SPY-1レーダーにより探知・追尾され、
イージス艦から発射されたBMD用スタンダードミサイルによって大気圏外を飛行中のミッドコース段階で運動エネルギー弾頭を直接衝突させることにより破壊される。」
引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%82%B9%E5%BC%BE%E9%81%93%E3%83%9F%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%AB%E9%98%B2%E8%A1%9B%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0
なんか小難しくてよくわかりませんね。(笑)
つまり、「拳銃から放たれた銃弾を、銃弾で撃ち落とす」ではなく、「発射された時点で追尾して、大気圏外で破壊する」ということのようです。
マリオカートでいう、「みどり甲羅でなく、あか甲羅」でしょうか。むしろわかりづらいですかね。
引用:https://www.nintendo.co.jp/3ds/amkj/item/
日本にミサイルが落ちる確率が0%のワケ
さきほど、日本のミサイル迎撃システムについて紹介し、日本にミサイルが落ちる確率は0%と説明しました。
この迎撃システムは2段階あり、1段階目での撃墜率は89%、2段階目での撃墜率は83%という撃墜率を誇っているようです。
…あれ?100%じゃない…?
と思ったのですが、これは1990年代、2000年代前半からおこなっての話。
2009年より導入された機能を使ってからは100%の撃墜率を誇るそうです。
まして、これらの実験は実戦を想定して行われているため、何月何日にミサイルが何発発射されるかを知らされない状態での成績ということで、かなり信頼できる実績なのではないでしょうか。
このことから、日本にミサイルが落ちる確率はほぼ0%ということが言えるわけですね。
まとめ
今回は北朝鮮のミサイル実験の理由と、日本にミサイルが落ちない理由について紹介しました。
ただあくまで、これらは公開されている情報をもとに説明したものですので何らかの情報のずれがある可能性があります。
なんにせよ、こういった物騒な話題を聞かなくなる日が来ればいいのですが…。
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