2016年、25年ぶりにセントラルリーグ優勝を果たした「広島東洋カープ」。
メジャーリーグ・ニューヨークヤンキースを支えたエース、黒田博樹投手の復帰・活躍が目立ちますが、優勝の要因は一体どこにあるのでしょうか。
選手ばかりが目立ちますが、コーチ陣も優勝の要因になっているだろうと思い、調べてみました。
広島カープ優勝の要因はコーチにもある!
個人的に、今年の広島カープの良さは
- 大崩れしない投手力
- 途切れの少ない超重量打線
にあると思います。
投げてはメジャーリーグで大活躍の黒田博樹投手やクリス・ジョンソン投手はもちろんのこと、
野村祐輔投手、福井優也投手、クローザーとして中崎翔太投手といった若手投手の台頭が目立ちました。
打っては今年プロ18年目の新井貴浩選手、丸佳浩選手、
守備で何度もピンチを救った菊池涼介選手、鈴木誠也選手などの大ブレイクも。
こういった若手・中堅どころの台頭の要因として、やはり監督・コーチの指導のたまものがあるのではないでしょうか。
2016年に1軍打撃コーチとして指導を続けた石井琢朗さん、2014年から1軍投手コーチになった畝龍実さんに注目しました。
選手としても超一流・石井琢朗コーチ
もともと広島カープは前田健太投手をはじめ、ピッチャー陣には定評がありました。そんなチームの「打」を変えたのがこの石井琢朗コーチです。
石井琢朗コーチは横浜ベイスターズ・広島カープの2球団で、主にショートというポジションで活躍。
24年という現役生活の中で2432本のヒットを放った選手です。
これは日本プロ野球歴代11位の記録で、それだけで超一流の選手ということがわかります。
それだけの実績を携えてコーチ業に転身。
高い技術やメンタル面での指導のかいあってか、「神ってる」と言われ優勝の原動力になった鈴木誠也選手の大ブレイクを果たします。
鈴木誠也選手自身、2016年の2月頃から石井琢朗コーチに教わっていたとのことで、このトレーニングがブレイクのきっかけになったとインタビューで話されています。
他にも、高い打撃能力を見せていましたが、2015年、まさかの不調で成績を落としていた丸佳浩選手の復活にも一役買っていました。
石井琢朗コーチは技術面の指導のみならず、試合中の心構えとして
「練習のつもりでいけよ」
「絶対に投手のほうがプレッシャーがかかっているからな」
というアドバイスを送っていて、打者陣が気楽に試合に臨めるようにメンタルのケアまでするという敏腕っぷりを見せました。
“実際に戦うのは選手だから、コーチは関係ない”という方もいますが、こういったエピソードを聞かされると、やはりコーチの影響は計り知れない、と思ってしまいますね。
お次は投手陣を支えた畝龍実コーチについて。
スコアラーから1軍投手コーチに転身した畝龍実コーチ
畝龍実コーチももともと広島カープの選手で、ドラフト3位入団という経歴を持っていますが芽が出ず4年という短い期間で引退。
それからは広島カープのスコアラーとして裏方の仕事を任されます。
その高い分析力を買われ、「動作解析のエキスパート」と言われていました。
スコアラーとして経験を積み、2014年には広島カープの1軍投手コーチに分析コーチ兼任として就任。
2015年には投手の登・降板や起用法などの投手に関わる全権利を監督より任され、
中継ぎ陣を2チームに分け、交互に休養させながら使う独自の起用法を編み出しました。
そのかいあってか、今年は「投壊」と呼ばれる投手陣の崩れも無く、今シーズンを終えようとしています。
2012年には新人王を受賞しながらエースと呼ばれるにはもうひと頑張り、と言われていた野村祐輔投手の躍進にも一役買うなどの功績を残す名コーチです。
この畝龍実コーチ、石井琢朗コーチをはじめとした首脳陣も優勝の要因ではないでしょうか。
また、広島カープは他の球団と経営面も少し違っていて、つぎはその違いを説明しますね。
広島カープのスポンサー資金源の他球団との違い
通常の球団は「親会社」というものがついています。
その親会社から資金を貰って球団を運営しているのですが、広島東洋カープには親会社が無く、広島にあるいくつかの会社の共同出資によって経営される球団なんですね。
その共同出資の会社のひとつに東洋工業(現MAZDA)があるため広島「東洋」カープという名前なんだとか。
広島東洋カープのホーム球場が「MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島」なのも、車のメーカーで知られるMAZDAが出資したから名付けられました。
これだけ地域に根付いた球団ですから、地元人気がすさまじく高いんですね。
実際に「MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島」に行ってみると分かるのですが、球場内は広島カラーの赤一色で埋め尽くされています。
まとめ
今回は、広島東洋カープの25年ぶりのセントラルリーグ優勝の要因のひとつである「コーチ陣」について紹介しました。
セントラルリーグ優勝の勢いそのままに、クライマックスシリーズや日本シリーズでの活躍に期待ですね。
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