卓球男子代表・水谷隼選手がメダル獲得の快挙を成し遂げたこともあり、リオオリンピックで卓球競技がアツい盛り上がりを見せています。
そんな卓球競技ですが、日本女子団体の対戦相手がオーストリアと戦うことが決定しました。
なんとオーストリア団体代表の3人のうち2人が中国出身という「異色」のチームとなっています。
いったい、どんないきさつで中国出身の選手がオーストリアで戦うことを選んだのでしょうか。
そのあたりを詳しいプロフィールと共に考えてみましょう。
オーストリアの女子選手の詳しいプロフィール・世界ランキング
劉佳(りゅう・じゃ)選手
劉佳選手は北京出身の卓球プレイヤーで、34歳です。10歳の頃から北京の卓球スクールに通っていて、ユースで3位になったのですが、世界大会に出場する機会が与えられなかったことから国を変え戦うことを決意。
16歳の頃にはオーストリアの市民権を獲得し、ヨーロッパのジュニア大会でシングルス・ダブルス・混合ダブルスで3冠を獲得しました。
そこからは世界大会に出場する機会にも恵まれ、シドニー、アテネ、北京、リオオリンピックと4大会連続出場を果たしています。
世界ランキングは25位と、上位につけています。
李嬙冰(り・しょうひょう)選手
同じく北京出身の卓球プレイヤーで、31歳です。
李嬙冰選手も出場機会を求めて、劉佳選手とほぼ同時期にオーストリアに渡りました。父は中国の卓球男子チームのコーチだった李暁東さんで、卓球の家系に生まれたようですね。
世界ランキングは2016年時点で113位です。
ソフィア・ポルカノバ選手
ソフィア・ポルカノバ選手はオーストリア出身の選手で、22歳と他のふたりに比べて若いです。バックスイングが極端に小さい独特なフォームから繰り出されるフォアドライブは、軌道の予測が難しく、相手にとっては戦いづらいプレイスタイルですね。
世界ランキングは57位です。
中国人がなぜオーストリア代表に?
なぜ中国に生まれた選手ふたりはオーストリアで戦うことを選んだのでしょうか。
それはやはり、中国が強すぎたことが原因のようですね。
中国といえば、卓球の強豪国であり、男女とも世界ランキングのトップ3はみんな中国人です。
オリンピックでも、毎回メダルを争うのは中国人ばかりで、他の国の代表たちは、何度となく涙を飲んできました。
しかし実は、涙を飲んできたのは他の国の代表だけではなかったのです。
かくいう李嬙冰選手や劉佳選手も中国の層の厚さから、出場機会を得るために他国へ移るほかありませんでした。
中国が強すぎるがゆえに、いくら上達したところで、ひと握りのトップしか舞台に立てないのです。
オーストリア代表の元中国選手たちは戦うために、国を捨てる覚悟を決めて移住したんですね。
結構いる?オーストリア女子選手以外に国を変えた選手たち
引用:http://laughy.jp/1410422244769148904
意外かもしれませんが、李嬙冰選手や劉佳選手のように、出場機会を求めて国籍を変えた方は結構いるようです。
特に陸上や卓球に顕著で、やはり能力はあるが出番に恵まれない、という方が国籍を変えるケースが多いようですね。
日本人で言うと、フィギュアスケートの川口悠子選手はロシアに国籍を移し、バンクーバーオリンピックに出場しています。
他にも、体操の塚原直也選手、芸人の猫ひろしさんが国籍を変えて競技に挑みました。猫ひろしさんはマラソン競技でカンボジア代表としてリオオリンピックに出場が決まっています。
国籍を変えて戦うのはルール的にはいいの?
ここで気になるのは、国籍を変えて出場することはOKなの?ということです。
結論から言うと、ルール的には全く問題ありません。
しかし問題が無いと言うのも、あくまでルール上というだけで、実際に国を変えて戦った場合、移籍先の選手たちの夢を奪うことになるため、賛否両論です。
まして、代表になれなかったからといって、国籍を戻す、なんてことをしたらもう…ですよね。(笑)
選手として、夢を掴みたいという気持ちはわかりますが、モラル的には難しいところです。
まとめ
今回、オーストリア代表に中国人がいると話題になっていることをお話ししました。
日本選手らはどう戦っていくのか注目ですね。
試合は8月14日の7時30から開始ですので、要チェックです。
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