刺されると最悪死に至る?尼崎、神戸で確認されたヒアリ(火蟻)とは

 2017年5月26日、尼崎市で中国から運ばれたコンテナ内でヒアリを発見、さらに同6月16日に神戸港のポートアイランドのアスファルトの割れ目から100匹程度のヒアリが発見されました。
 アリは生殖能力を持つ女王アリと、生殖能力を持たない働きアリで集団を形成する社会性昆虫です。今回は幸いにも女王アリは発見できなかったため、定着は確認されていません。
 では、ヒアリとはどんなアリなのでしょうか?

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尼崎市、神戸港で発見されたヒアリ(火蟻)とは?

標準和名:ヒアリ
別名:アカヒアリ
学名:Solenopsis invicta
分布:南米(自然分布)、アメリカ合衆国、中華人民共和国、オーストラリアなど太平洋周辺の国々に移入分布
特徴:体長2~6mm。体色は赤茶色で、腹部が暗色

 昼間に行動し、働きアリは情報化学物質とフェロモンによって、防衛、餌取り、召集などのコミュニケーションを行います。
 雑食性ですが、自分より大きなトカゲなども捕食します。
 暖かい季節に翅を持つ女王アリと王アリによる結婚飛行が行われ、新しい巣が形成されます。巣は土を盛り上げてマウンド状のアリ塚を作ります。アリ塚は3年で高さ約30cm、直径約60cmに達します。アリにも縄張りがありますが、ヒアリの場合は通常60~100㎡程度です。


ヒアリの巣(ちょっと可哀そうですが、溶けたアルミニウムを流し込んで巣の型を取っています)

 水位が高くなると働きアリが連携して筏や橋を作ったり、巣内の仲間が死んだ際に、その死骸を巣の外に捨てて感染症などを防ぐなど高度に組織化された行動が見られます。


橋を架けるヒアリ

特定外来生物

 ヒアリは南米原産でしたが、コンテナなどに紛れ込んで上記のように様々な国に移入分布しています。国際自然保護連合(IUCN)の種の保全委員会が定めた、本来の生育・生息地以外に侵入した外来種の中で、特に生態系や人間活動への影響が大きい生物として、「世界の侵略的外来種ワースト100」に含まれています。
 環境省も外来生物法で特定外来生物に指定しています。

毒性は強く、刺されると最悪死に至ることも

 ヒアリは攻撃的で、噛みついたうえで腹部にある毒針で何度も刺します。この毒針には毒の中核成分であるピペリジンアルカロイドやタンパク質を含む毒液を注入する機能があります。
 刺されると0.6%~6%の確率でアナフィラキシーを起こし、放置すると死の危険性があります。症状としては、めまい、胸痛、吐き気、重度の発汗、低血圧、呼吸喪失、ろれつが回らなくなるなどで、治療法は症状の度合いによります。
 アナフィラキシーショックが起こる確率が意外に低いと思われたかもしれませんが、実際に起こると危険度が高いため、刺された場合は勝手に判断せずにすぐに医師の診断を受けましょう。
 刺されると炎症や腫れが見られ、数日後には内部に膿を含んだ無菌性膿疱(むきんせいのうほう)となります。
 アメリカでは、毎年1400万人以上の人々が刺されています。アメリカの人口が約3.3億人ですから、結構な規模の被害です。2013年にはアメリカの中学校でヒアリに嚙まれたアメフト部員が死亡した例もあります。

まとめ

・ヒアリはコンテナに紛れ込むなどして様々な国に移入している侵略的外来種
・今回、女王アリは確認できなかったものの、今後日本に定着する可能性がある
・強い毒性を持ち、アナフィラキシーショックを発症する可能性がある
・刺された場合は医師の診断を受ける

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